イラストとか・・・！
せっかくなので私も小噺を書かせていただきました。
お暇な方は、どうぞ。
あ、質問とは全然関係ない感じの話です。
（半裸バトン小噺）※「長い夢」の二人で
視線で床の上を探る。
（あれ？どこだ？）
目当てのものは見当たらない。上体を起こし、改めて部屋を見渡しても同じだった。
俺の服がない。
昨日、何処で脱いだか考える。
えーと、確か自分で脱いだんだよな。この寝室で。いつもカカシ先生にひん剥かれるのも癪だから、昨日は思い切りより脱いでみた。
そうだよ。で、その服何処にやったっけ？
目を伏せて考えてみる。
・・・そこら辺に投げ捨てたような気がする。
でも、ない。下着すらない。もちろん履いてないので、今の俺は素っ裸だ。
カーテンの隙間から差し込む日差しは濃く、部屋の中も随分と明るい。既に日は昇りきっているのだろう。
そんな中素っ裸というのはとても恥ずかしい。
カカシ先生の気配がないことを確かめ、ベッドに上体だけ起こした格好のまま無理やり下を覗き込んでみた。
何かの拍子で入り込んだかもと思ったのだが、ベッドの下には何もなかった。
「・・・ガッ！」
無理な体勢に腰が鈍く痛む。
（痛くない、痛くない、痛くない）
決して無理な体勢のせいだけではない痛みを散らすべく、無闇にキョロキョロと部屋を見渡した。
この部分に痛みを感じるのにはまだ抵抗がある。
抵抗というか・・・よくわからないが、恥ずかしい、という感情とも似ている気がする。
とにかく居た溜まれなくなるので、考えないに越したことはなかった。
それにしても、どこを見渡しても俺の服らしきものはない。
困った。
これではおいそれとベッドから出て行けないじゃないか。
カカシ先生が片付けたのだろうか？
それが一番考えられそうだが、・・・それもちょっと嫌だな。
カカシ先生は何処だろうかと耳を澄ませば、外の方に人の動く気配がする。
カーテンの隙間からそっと覗くと、穏やかな日の光の下、カカシ先生が洗濯物を干していた。
「ッ！！！」
その光景に俄か衝撃を受ける。
似合わない。
洗濯物の皺をパンパンと叩いて伸ばす男の姿の何処にもエリート上忍の影はない。
誰だ、あの人。まるでどこかのお母さんのようだ。
（ギャ！）
しかも、干しているのは、今まさに俺が捜していた俺の服（下着含む）だった。
い・・・今すぐ止めさせたい・・・！！
駆け寄り俺の下着を男の手から取り返したい。
けれど、俺は素っ裸。さすがにこの状態でお天道様の下を歩くことは出来やしない。
どうしようもなくその光景を眺めていたら、カカシ先生が俺を振り向いた。
一瞬、目が眩んだ気がした。
僅かに晒された男の白い肌と明るい日差しの境界が酷く曖昧だ。
目を細めていると、カカシ先生が最後の洗濯物を適当に物干し竿に引っ掛け近づいて来た。
ぼんやりとそれを見つめ、けれど、急にウロたえてしまった。
カカシ先生がきちんと服を着込んでいるせいかもしれない。
「おはよう」
窓越しに、いつもの素っ気無い調子でカカシ先生が言う。
「あ、わ・・・、おはようございます」
視線をさ迷わせながら、布団を引っ張った。カカシ先生の視線が俺の顔から逸れ、下へ滑っていくのがわかった。
「・・・凝視しないでくださいよ」
何が面白いんだか、瞬きもしないで凝視してくるからちょっと怖い。
ふいに、フっとカカシ先生の気配が緩んだ気がした。
「あんたはその格好が本当よく似合うねえ」
「あ？」
何言ってんだ、視線を合わせれば、少しだけカカシ先生の目が細くなっている。
この格好って・・・素っ裸じゃねえか。
ムカっと来た。
「俺の服返してください！」
言えば、カカシ先生がしたり顔で顔を寄せてくる。
「知らないねえ」
「じゃあ・・・！何か服貸してください！」
「お断りだね」
「ッ！！！」
俺の額に額を合わせ、カカシ先生がニヤリと笑う。
「そんなに服を着たけりゃ自分で取りに行けば？」
悔しいやら恥ずかしいやら。
チクショウ。
後で隙を見計らって取りに行ってやる。俺だって中忍だ、そんなの容易いはずだ。
そう思ったのに。
結局この日は夕方まで俺は朝の状態のままで、カカシ先生はとても満足そうだった。
（オチがないまま、完！！！）
結局裸なのはイルカ先生だけでした。